技術解説
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リネン糸のできるまで

ソフトで毛羽立ちが少なく、しなやかな風合いのリネン糸。 私たちはただ低価格だけ・ただ品質だけを求めるのではなく、お客様の納得できる着心地と価格を両立させるために、 中国の紡績工場に私たちが長年培ってきた紡績技術の指導をしっかりと行い、提携しています。
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スカッチドライン
まずは、靭皮部と表皮、木質を分離しやすくるため原草を発酵させます。この工程をレッティング加工と言います。 続いて靭皮部を取り出す剥皮工程(スカッチング)です。ペクチン等を適度に残して単繊維がバラバラにならいように注意して行ないます 。 ここまでは 栽培地(フランス、ベルギーなど)で行い、以降紡績工場 (中国) での作業となります。
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ハックリング
中国では、はじめに櫛梳工程(ハクリング)と言って、繊維を櫛けずって(櫛で整える、梳く) 表皮と木質を取り除き、 同時に長い繊維(正線)と短い繊維(粗線)に分別していきます。正線は中番手、細番手の糸に、粗線は太番手の糸に使います。※番手=糸の太さ
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練条
次に、正線を仕分け均一化し、不純物取り除いて平行に並べます。 このように繊維を櫛梳り残った繊維の束をまっすぐ並べ1本に引き伸ばす作業を何度か繰り返し、色や太さのムラをなくしていきます。これが練条という工程です。
                                         
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粗紡
こうして出来上がった繊維の束を平行に揃えながら引き伸ばし、均一な太さのロープを紡出します。このロープをスライバーと言い、 このスライバーに少し撚りをかけて粗糸を作ります。その後、生成(亜麻色)の糸を作る場合は粗糸を湯通しし、晒にしたい場合は晒します。このとき、 漂白の度合によって晒の白度を調整します。
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精紡
そして、いよいよ精紡工程です。リネンは潤紡(湿式紡績、wet spinning)を用いて紡績します。この潤紡は、お湯をかけてペクチンを溶かしながら紡績する方法です。こうしてできた糸を乾燥し、つなぎ合わせ、チーズ状に巻き上げれば、リネンの糸の完成です。
※紡績方法は、ほかにも乾紡(乾式紡績、dry spinning)とギル紡(粗紡の工程を省いて精紡する方法)があります。
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ラミー糸のできるまで

ハリ・コシがあり、白く絹のような光沢のラミー糸。 私たちはただ低価格だけ・ただ品質だけを求めるのではなく、お客様の納得できる着心地と価格を両立させるために、 中国の紡績工場に私たちが長年培ってきた紡績技術の指導をしっかりと行い、提携しています。
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ラミーの栽培
ラミーは中国の南部(四川省、湖南省など)やフィリピンなどで栽培されている多年生の植物。草丈は1~2.5mにまで伸びる。茎の木質部と表皮の間の部分が繊維として使われる。
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蒸解
最初は 蒸解です。ラミーの茎束を薬品の入った高温の釜に入れ、表皮や木質、ペクチン質などを完全に取り除き、靭皮から必要な繊維を採取します。このとき、繊維は漂白されて白くなります。こうして取り出された繊維をほぐし、遠心分離機、乾燥機にかけて乾綿を作ります(精練)。この乾綿の量は原草の2%程度と少なく、ここでの出来によって仕上がりの品質が決まる重要な工程です。
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練条・粗紡
次に、練条機を使って乾綿の束の太さを平均化し、まっすぐに引き伸ばして平行に配列します(練条)。このときにでた繊維の束をスライバー(わたの場合はトップ)と言います。このスライバーに少し撚りをかけて粗糸を作り(粗紡)、粗紡機で適当の細さに引き伸ばします。
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精紡
さらに、粗糸を精紡機にかけ、糸の細さまで引き伸ばしながら適当の撚りをかけて単糸として完成します(精紡 )。 ラミーの紡績方法は乾紡(乾式紡績)ですが、ポリエステルや羊毛などの他繊維との混紡糸を作る場合はトウ紡績やサイロスパンなどを用います。

麻織物のできるまで

近江の麻の、繊細な織りの工程の動画をご覧いただけます。
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近江ちぢみとは

近江ちぢみ
清涼感ある上質な「しぼ」加工品
しぼ取り板を使って手で生地を揉み込み、「しぼ」を形成した織物のことを「ちぢみ」と言います。平織の麻 (ラミー)生地のちぢみを「麻ちぢみ」と言い、近江で生産されるものを「近江ちぢみ」と呼んでいます。
湖東産地は室町時代から「麻ちぢみ」が生産され、近江商人の手によって全国へ広がりました。

伝統の技

近江ちぢみ
緯糸に強撚糸を使った織物を手もみ作業すると撚りが戻り、「しぼ」が生まれます。
これにより空気を 含んだ爽やかな肌触りの生地に仕上がます。

近江ちぢみは、染めた糸を使って織った「先染め」が特徴で、絣やよろけといったこの地域特有の鮮やかな色合いを生み出します。

竿干し

近江ちぢみ
手もみ加工した生地を竹竿にぶらさげて自然乾燥させます。

蒟蒻糊付け

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糊状にした蒟蒻芋を糸にコーティングします。
こうすることでラミー糸の絡まりを防ぎ、強くて切れにくい糸に仕上がります。

蒟蒻糸で織られた生地は麻本来の清涼感がよりきわだって、涼やかなシャリ感のある生地になります。

近江ちぢみの種類

近江ちぢみ
先染め絣
絣…糸の色を部分的に染め分け、かすれたような色合いを生み出します。
よろけ織り
よろけ…経糸の密度を変化させ、波型模様を表現します。